戦争の苦しみを忘れないで

 今年は真珠湾攻撃80周年です。現地時間の1941127日、日本軍はハワイを奇襲攻撃し、日米開戦となりました。この時、在米の日本人は敵国人となり、ハワイの金光教の教会長はみな即日逮捕され収容所へ送られ、教会は閉鎖されました。

ホノルル教会長児玉政行先生の妻・喜久恵先生は、6人の子どもたちを抱え、留守を守ることとなりました。閉鎖された教会の祭壇は片づけられ、ご神璽(神様を祭る目当て)は押し入れにしまわれていました。喜久恵先生は、子どもたちが寝静まった夜に、ご神璽をお出しして心ゆくまでご祈念をされたということです。どれほど心細かったかわかりませんが、神様を頼りにし、また同じように苦しんでいた信者さんたちの支えとなられたのです。1945年終戦となりましたが、政行先生は翌年まで音信不通、1950年にようやくハワイに帰られたのでした。在米日系人の苦労は筆舌に尽くせぬものでした。

 

戦争は、至る所で、様々な形で、人を苦しめます。忘れてはならないことだと思います。